異文化に身を置く中で見えてきたアイデンティティ

みんな違ってみんな良い

引用: Pixabay

華僑・華人、そして日中ハーフと一口に言っても、実際には多種多様なアイデンティティの形が存在します。

これまで、Chi2ese News編集員たちのアイデンティティに関する物語として、第一弾では中国の政治・社会に関する鋭い洞察で人気のインフルエンサー・ソンミの物語を、そして第二弾では日本で生まれ育った中国人・YiYiとしゃんいの物語をお届けしてきました。


今回は、日本と中国に加え、アメリカ/スペインという
三国での異文化体験中国以外の国にルーツを持つハーフとの交流を通して、自分のアイデンティティを見つめ直すようになったあるあるまーしゃの物語を紹介します。

 

第一弾
第二弾

お弁当の水餃子が臭いとディスられ自分のアイデンティティを見つめ直す

引用: girlydrop

あるあるの場合

アメリカに交換留学に行く前までは中国と日本で生活していたし、本格的に自分のルーツとは無関係な土地で長期的に生活した経験はなかった。
アメリカでの交換留学は中国の大学で3年過ごした後だったし、また新しい場所と言語と文化に慣れればそれで大丈夫だろう、と思っていたが、まさかまた自分への定義に迷い始めるとは…

アメリカでの留学で3年ぶりに「中国にルーツも強い関心も特にない」同年代の日本人大学生と共に過ごす事になった。それまでの大学生活の中で、独特な匂いのする学食でニラやニンニクが入った水餃子に黒酢をつけて食べるのは「あたりまえ」、次の日まで服に臭いが残り続ける火鍋を友人とガッツクのも「あたりまえ」、きつい匂いする羊の串焼きをちょっとお気に入りの男子と食べるの「あたりまえ」な生活をしてた。

留学2ヶ月目、ホストファミリーが作ってくれるステーキやサンドイッチの食生活にも飽き、水餃子をお弁当箱に詰め込んだ。その日の昼、黒酢をつけて「いただきます♡」と言いかけたその時。

「う…何この生ゴミみたいなヤバイ匂い…」

え…?
私は今、目の前にあるご馳走を生ゴミとディスられた…?

「おい、あるあるのお弁当が悪臭放ってるぞ!」

ナンダッテ…?
水餃子に黒酢をかけて食べる私に何の罪があるんだ?(中国ではメジャーな食べ方)

周りの日本人留学生達に餃子を臭いとディスられ、その後数日孤独に苛まれる。
自分にとってのご馳走を何故、顔貌が同じで言葉も通じる日本人と分かち会えないのか…


You are so Chinese

引用: Pixabay

私がアメリカの現地人と話す時、どこの国から来たか明かさなければ、アジア訛りの英語とアジア人の見た目以外の情報は伝わらない。
米中ハーフの友人には、振る舞いの端々があまりに中国人らしいために

「君は僕の中では中国人として登録されてるから」と言われた。

なるほど。私は日本人と分かり合えない物があるし、アメリカ育ちのアジア系移民の同年代から見ても中国人ぽいのか。3年の大学生活で無意識のうちに中国に染まってたのか、まあ元から半分中国人だったけど。

そんなアイデンティティのブレから、何となく自分とルーツが似ている人を探し始めた。

探してみると、謎にたくさんいる…私の留学していたシアトルには日中ハーフや日本育ちの華人が正規生としてたくさん留学していた。
「あなたも日中ハーフだったのね!」
そんな瞬間、なんだか妙な仲間意識が芽生えてしまう自分に気づいた。

あーこの人達になら、なんだか自分の本音を全てさらけ出せるなぁ…そう思った輪は事もあろうか、日本と上海にルーツがある仲良しグループだった。
異文化を知るためにアメリカまで留学したはずなのに何やってるんだ自分…。

 

結局みんな人間

引用: girlydrop

なんだかんだで、自分の食べ慣れない食べ物の匂いを「悪臭」と認識してしまうのも人間、自分と文化的ルーツが同じ人と一緒にいると安心してしまうのも人間。私達ハーフは異文化の男女の間に生まれたけれども、まだまだ異文化と完全に共生するための柔軟性は鍛えていかないとね。
でもきっと、日本人と中国人の間の仲を取り持つ事なら得意かもしれない。大人になった私達の「何を受け入れらて、何を受け入れられないか」心の根っこに染み付いた選定基準は、幼少期から今までの経験によって作られている。生まれた時から日本と中国の文化が家族や友達の中に見えていた私達には、何か出来る事があるかもしれない。


だから、日本人と中国人を心通わせる仲間にしたいという事は、どこの国に居ようと、社会人になった今でも思い続けている。

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